売ることは素晴らしいことだ

セールスライターは売ることのプロです。しかし、私たちは昔から、売ることに対する罪悪感を知らず知らずのうちに、持たされてきました。

 

あなたは誰かに何かを売る時に、ついつい値引きをしてしまったり、相手の懐具合を気にしてしまったりしていませんか?

 

プロのセールスライターとして仕事をして、生計を立てていくのに、お金の罪悪感を持っていることは致命的なブレーキになります。お金に対する罪悪感を持っていると、売ることのプロとして仕事をしているのに、売ることに対してブレーキをかけてしまう・・・。こんな苦しい心理状況に陥ってしまい、せっかく頑張って自分自身を売ることや、クライアントの商品・サービスを売ることに努力をしているのに、どこかで自分にブレーキをかけるようになってしまいます。

 

では、このお金に対する罪悪感をどうやってなくせばいいのでしょうか?正規の料金設定のお金をもらいながら、クライアントにも感謝もされるようになるためには、どうしたらいいのでしょうか?

 

魔法のような方法はありません。ただ、売ることは良いことだ。この世の中で最も素晴らしいことだということをあなた自身が、心の底から理解することが必要です。

 

売ることは本当に素晴らしいことです。もし、この世の中で商品を売る人が全くいなくなってしまうと、どうなってしまうでしょうか?

 

世の中には、素晴らしい商品を作る人がいます。飲食店、美容室、クリーニング屋、郵便局、宅配便、車メーカー、建築屋、不動産屋、家電メーカー、電力会社、ガス会社、水道会社など、様々な専門分野の人たちが、私たちの生活を支え、豊かにするための商品をつくり、毎日仕事をしています。

 

世の中には素晴らしい商品、仕事がたくさんあります。

 

それを買えば、悩みが解決するとか、人生が豊かになるなるような商品があるにも関わらず、もしそれがお客さんの目に触れず、手に渡らずに売れなければ、どうなってしまうでしょうか?

 

お客さんは自分の悩みを解決したり、人生を豊かにするチャンスを失ってしまいますよね。

 

また、誰も何も売らなくなってしまえば、お金は1円も発生しなくなり、みんながそうしてしまえば、たちまち不況になってしまいます。例えば、あるラーメン屋さんが試行錯誤をして、ついに美味しいラーメンを開発しました。しかし、誰も売る人がいないので、ラーメンはまったく売れません。ラーメンが売れなければ、お金がなくなってしまうので、ラーメンをつくるための小麦粉や野菜なども仕入れることができません。ラーメンを改良して、もっと美味しくすることもできません。従業員を雇っていれば、給料も払うことができません。そうなれば、その従業員の家族もいろいろなものが買えなくなってしまいます。そうして、お金の循環が悪くなり、経済全体に波及してしまいます。

 

売ることの本質は、お金と価値の交換にあります。お客さんは、価値を受け取ることの対価として、お金を払うのです。買う側はお金と引き換えに価値を受け取って幸せになり、売る側はお金を受け取って幸せになるとともに、さらに価値のあるものを作るために、そのお金を使っていきます。

 

つまり、売ることとは、幸せをつくることなのです。まずは、そのことをあなた自身が心の底から理解することが必要です。

 

それから、これは基本的なことでありながら、セールスライターにとっては最も大事なことなのですがどうか、自分が心から良いと思う商品を扱ってください。もし、どうしても自分が売っている商品を信じられなかったり、良いと思えなければ、違う商品を売ってください。

 

 

よく「セールスライティング・スキルを身につければ、どんな商品も売ることができる」と言っている人がいますが、この考え方は根本的に間違っています。

 

短期的には、お客さんを騙して商品は売れるかもしれませんが、長くは続きません。お客さんにとって価値のないものは、絶対に売れないのです。

 

その商品が持っている本来の価値を正しくお客さんに伝える技術がセールスライティングです。セールスライティングは、その商品が本来持っている価値を越えてはなりません。越えてしまえば、それは誇大広告になってしまいます。ルール違反です。セールスライティングの世界では、コピーは商品の価値を越えないとよく言われています。

 

もし、あなたがフリーのセールスライターになって、お客さんから、あなたが良いと思えない商品を売ってくれと言われたら、勇気のいることかもしれませんが、はっきりと断るようにしましょう。そうしなければ、売ることに対する罪悪感を払拭するどころか、逆に増えてしまいます。

 

でも、どうしても断れない、売らなければならない時は、どうすればいいのでしょうか?そのときは商品を改良するという手があります。また、どうしても商品を改良できない場合は、付加サービスをつけることやターゲットを変える工夫をしてみましょう。

 

例えば、カメラ屋さんであれば、カメラだけを売るのではなく、「プロが教えるカメラを撮る時のちょっとしたコツ」に関する小冊子を付加サービスとしてつけることで、価値を高めることができます。

 

また、カップヌードルがアメリカに進出したとき、当初は全く売れなかったそうです。最初はスーパーのパスタの売り場においてあったのですが、まったく売れないので、スープの売り場に置いたところ、爆発的に売れるようになり、世界進出の足がかりになりました。カップヌードルは麺ではなく、スープとして切り口を変えたことが成功につながったのです。

 

 

くどいようですが、売ることに対する罪悪感をなくすためには、あなたが売る商品がお客さんの悩みや痛み、問題を解決し、お客さんの人生を豊かにするとあなた自身が確信する必要があるのです。

 

セールスライティングは言い換えるならば、あなたの商品に対する情熱や確信を届けるための技術です。あなたの情熱や確信は必ず、セールスコピーを通してお客さんに伝わります。

 

ですので、売ることはお客さんや世の中のためになると確信して、良い商品を売るうことで、あなたのセールスライティング・スキルはさらに磨かれていくのです。

 

追伸

 

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