最近、様々な業種のインターネット広告を手伝っていて、メチャクチャ気になっていることがあります。
気になって気になって、しょうがないぐらいです。
それは、どの広告主も「魅力的なオファーを用意していない」し、「魅力的なオファーを用意する重要性を理解していない」ということです。
だから僕は、インターネット広告の代行を頼まれてもオファーがなかったり、弱々しいものである場合は、その仕事を断るようにしています。
なぜなら、僕の仕事によって、見込み客も広告主も得をしないことは目に見えているからです。
僕は職業倫理として、どんなに頼まれても悪い結果が見えていることを行うわけにはいきません。
魅力的なオファーがないメッセージ
例えば、「私たちはイタリアン・レストランです。自慢の料理は熱々のモッツァレラチーズをたっぷり使ったピザです」というメッセージがあったとします。
僕は新鮮なモッツァレラチーズも熱々のピザも大好きですが、それだけでは心は動きません。
なぜなら、最近ではコンビニエンス・ストアで売っているピザもとても美味しくなってきていて、わざわざ専門のイタリアンレストランに行かなくても自宅で美味しいピザを味わえるようになっているからです。
だから、僕にとっては、
「私たちはイタリアン・レストランです。自慢の料理は熱々のモッツァレラチーズをたっぷり使ったピザです」
というメッセージを広告で目にしたとしても、そのイタリアン・レストランにわざわざ出向いてまで、ピザを食べたいという気持ちにならないのです。
魅力的なオファーがあるメッセージとは?
でも、こんなメッセージを広告で目にしたら、僕の気持ちは変わるかもしれません。
「当店自慢の熱々のモッツァレラチーズをたっぷり使ったピザを1枚プレゼントさせてください。定価は1,500円ですが、それが○月○日までご来店いただければ無料で召し上がっていただけます」
これだったら、無料で美味しそうなピザが食べられるみたいだし、ちょっと行ってみようかなと思います。
オファーが弱いと広告費と労力、そして時間が余計にかかる
でも、もしかしたらあなたは、こう考えるのではないでしょうか?
「ピザを無料にすれば、たくさんのお客さんが来てくれるかもしれないけど、それだと赤字になっちゃうよ」
あなたのその心配、よく分かります。でも、下記の計算をしたらどうでしょうか?
オファーがある広告費とその成果
■広告メッセージ
「私たちはイタリアン・レストランです。自慢の料理は熱々のモッツァレラチーズをたっぷり使ったピザです」
■投資対効果
10,000円のインターネット広告を行って2組が来店した。10,000円÷2組=5,000円だから、1組あたり5,000円の広告費がかかった。
オファーがある広告費とその成果
■広告メッセージ
「当店自慢の熱々のモッツァレラチーズをたっぷり使ったピザをプレゼントさせてください。定価は1500円ですが、それが○月○日までご来店いただければ無料で召し上がっていただけます」
■投資対効果
10,000円のインターネット広告を行って5組が来店した。10,000円÷5組だから、1組あたり2,000円の広告費がかかった。オファーとして定価1,500円のピザを無料にしているので2,000円+ピザの定価1,500円=3,500円で、1組あたり3,500円の広告費がかかった。
「オファーがない広告」と「オファーがある広告」
上記のように、「オファーがない広告」の広告費は1組あたり5,000円。
一方で、「オファーがある広告」の広告費は1組あたり3,500円(オファー1,500円を含む広告費)。
どちらの方が費用対効果が高いか?
当然、「オファーがある広告」の方ですよね?
また、「オファーがない広告」は一般的に集客に時間がかかったり、広告の反応率を上げるために広告文を変えてみたりと時間と労力がかかります。
一方で、「オファーがある広告」は短期間で集客できて、広告文もそれほど工夫しなくても集客できてしまうのです。
まとめ
世界一のコピーライターと呼ばれたゲーリ・ハルバートという人は、こんなことを言っています。
「弱いコピーは強いオファーでカバーする事ができるが、弱いオファーを強いコピーでカバーすることはできない」
だからもう、「私たちは○○を行っています。私たちは○○が得意です。だから、何かあればいつでもご連絡ください」みたいなお決まりのメッセージを広告するのは止めましょう。
馬鹿げてます。こんな普通のことを広告するぐらいだったら、何もやらない方がマシです。
追伸
弱々しいオファーの広告を出すことで、得する人は誰か?
あなたの見込み客でも、広告主であるあなたでもありません。
これで得をするのは、広告費が収益の広告の媒体主と広告の手数料で儲けている広告代理店だけです。
だから、「オファーを提供しない広告」は決して、出してはいけないのです。
広告を出そうとする前に、見込み客が抵抗することができない程、魅力的なオファーを作っていきましょう。
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