幸楽苑「290円ラーメン」販売中止に反対!
こんにちは。ヒロです。
今回は、
『幸楽苑「290円ラーメン」販売中止に反対の理由』
についてお話します。
今朝、ネットでニュースを見ていたら、
という記事が目に飛び込んできました。
普段、あまりこういったニュースについてはコメントしないのですが、僕が幸楽苑の「290円ラーメン」が大好きだったこともあり、ちょっとだけ「マーケティングの視点」から、幸楽苑「290円ラーメン」販売中止について、僕の意見を書いてみたいと思います。
率直に言って、僕は幸楽苑「290円ラーメン」販売中止には反対です。
なぜなら、「ファンなので販売中止にしないで欲しい」という気持ちではなく明らかに、マーケティング戦略上、間違った判断だと思うからです。
反対の理由をお話する前に、今回の件を下記に整理します。
幸楽苑「290円ラーメン」販売中止の概要
店舗数は約500、日本有数のラーメンチェーンを展開する幸楽苑が、約10年にわたって看板商品だった290円(税抜き)の「中華そば」の販売を中止する。その代わりに、2015年4月から500円台の新しょうゆラーメンに主力商品を切り替える計画。
幸楽苑「290円ラーメン」販売中止の理由
・看板商品「290円ラーメン」の売上比率の低下
290円の中華そばは10年ほど前に投入した当時こそ全売上高の32%を占めていたが、現在では17%程度にまで後退しており、販売中止のタイミングを探ってきたとのこと。
・食材費・電力料・人件費の3大コスト増
2014年度第2四半期(4~9月期)実績でも、人件費が前年同期比1.8%増、光熱費が同5%も増加するなど、利益を圧迫している。この経営環境下では290円の価格で中華そばを提供していくのは困難だと踏んだとのこと。
・岡山県限定で販売していた商品が大好評で、それを全国展開の主力商品に抜擢する
「大好評の岡山県限定ラーメンを見て、290円の中華そばをやめる決心がついた。今の外食業界は低価格路線が失敗している。高単価商品で勝負するグッドタイミングだと感じた。この新商品はわが社を救う“渾身の一杯”になるだろう」新井田社長 談
幸楽苑が幸楽苑「290円ラーメン」販売中止によって期待していること
新主力商品の投入により、2015年度の売上高は前期(計画)比6.6%増の400億円を達成できると、同社はそろばんを弾く。「客単価が50~80円はアップすると見ている」(新井田社長)ためだ。たとえ50円の単価アップとしても年間6500万人の来店客に掛け合わせれば、約33億円の増収になるとのこと。
なぜ、幸楽苑「290円ラーメン」販売中止に反対なのか?
僕は幸楽苑「290円ラーメン」販売中止に反対です。
なぜなら、同社も認めているように、幸楽苑「290円ラーメン」は同社の主力商品です。その主力商品の販売をいきなり中止することは、幸楽苑のお客さんの信頼を失いかねません。
全売上高のシェアは32%から17%に後退したとはいえ、幸楽苑「290円ラーメン」は幸楽苑の「顔」であることには変わりがありません。
「顔」というのは、お客さんがたくさんのラーメン屋がある中で、わざわざ幸楽苑を選ぶ理由のことです。
正直、僕は幸楽苑のお客さんのひとりとして、幸楽苑「290円ラーメン」はビールの”ちょい飲み”のお供として、魅力を感じています。これがあるから幸楽苑に行っています。
しかし、それが、新たなおいしいラーメンに代わられてしまい、価格も500円ぐらいになってしまったら、幸楽苑に行く理由がなくなってしまいます。おいしいラーメンを食べに行くのなら、僕だったら横浜家系ラーメンか一風堂に行ってしまいます。
すべての幸楽苑ファンが僕と同じ意見を持っているわけではないと思いますが、僕のように考える人も多いと思います。
つまり、幸楽苑「290円ラーメン」販売中止という意思決定は、僕のようなリピート客を逃す可能性がある意思決定であるとともに、新規の見込み客を取り込む力を失う可能性があることを意味します。
売上をアップさせる方法は簡単です。
「客数」×「客単価」×「リピート率」
をアップさせていけばいいのです(今回の幸楽苑の意思決定は「客単価」アップがねらいですね)
今回の「290円ラーメン」販売中止は、「客単価」アップに期待し過ぎるあまり、逆に、「客数」と「リピート率」をダウンさせることになりかねないと僕は懸念しています。
それから、企業が絶対に忘れてはならないことがUSPです。USPとはUniqure Selling Propositionの略で、「お客さんから見た企業の他とは違った付加価値」のことです。
例えば、世界的に有名なUSPには、下記のようなものがあります。
「熱々で、ジューシーなおいしいピザをお宅まで30分以内にお届けします。間に合わなければ、代金は頂きません。」(ドミノピザ)
USPとは、言い換えれば、企業とお客さんとの「約束」のことです。
このドミノピザの例で注意したいのは、
ドミノピザは『味』のお約束はしていない、ということです。
実際、アメリカでドミノピザがこのUSPを使い始めたときドミノのピザは決して、おいしいモノではなかったそうです。
そこで、ドミノが目指したのは「味」ではなくて、「スピード」を重視して、熱々のピザを食べたいと思うお客様を徹底的に満足させることでした。
お客様に30分と言う配達時間を保証し、その品質保証を徹底し、ライバルとの差別化を図ったわけです(だからこそ、約束が守れなければ、無料)
実際、ドミノピザはこのUSPのせいで宅配スタッフが事故をおこし、このUSPを使用することはできなくなりました。
しかし、一方で、
「ドミノと言えば、30分宅配!できなきゃ無料!」
という「ドミノと言えば」の公式を世界中のピザファンの頭の中に埋め込むことに成功しました。
つまり、このドミノピザの事例から学べることは、企業は「お客さんが企業に求めるモノ」を明確に理解し、お客さんも「企業に期待できること」を知った上で、安心して取引することの大切さです。
さて、話を元に戻します。
僕を含めた幸楽苑のお客さんが、幸楽苑に求めることはなんでしょうか?僕は
「おいしいラーメン」ではなく、「ビールやぎょうざに良く合う普通のラーメン」
だと思います。
これが、僕が幸楽苑「290円ラーメン」販売中止に反対する理由です。
提案:幸楽苑「290円ラーメン」は残しつつ、高付加価値商品を数多く提案する
誰に言われるまでもなく幸楽苑は、これまでに多大なる企業努力をしてきたことと思いますが、「290円ラーメン」は残しつつも今回、岡山県限定で販売してきたような付加価値の高い製品を多数開発し、お客さんに提案していくことにぜひ、注力していただきたいと思います。
売上のシェアは減ってきたとはいえ「290円ラーメン」こそ、幸楽苑のUSPです。「290円ラーメン」で新規客を取り込み、取り込んだお客さんに、付加価値の高い商品を多数、開発して提案していくことこそが、幸楽苑がお客さんから選ばれる理由であり、結果として、幸楽苑が生き残る道だと思います。
これからも幸楽苑が、幸楽苑といえば「290円ラーメン」と「ちょっと値段は高いけど、おいしい〇〇ラーメン」と口コミされるような素晴らしい企業に成長していけることを、いち幸楽苑ファンとして願っています。
P.S
マーケティングはこれを学べば十分です。売上を簡単にアップさせる方法、USPなど、明日から使えるマーケティングの「最強エッセンス」が凝縮されています。
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