ライザップ(RIZAP)社長の瀬戸健氏が実践した「セールスライティングの威力」とは?

From:HIRO

さっき、何気なくテレビをつけたら、宮根誠司がキャスターを務めるフジテレビのMr.サンデーの番組で、ライザップ社長の瀬戸健氏の特集がやってました。

タイトルは、

ライザップが狙うシニア42兆円市場「ダメ人間だった男の夢」

ライザップといえば、あのインパクトのある音楽とBeforeとAfterのコントラストを前面に打ち出したCMが有名で、今では1000億の売り上げを誇る超優良企業です。

「あの急成長の秘密には、何があるのだろうか?」

セールスライターとしてだけでなく、個人的な興味から思わず、メモを取ってテレビに釘付けになってしまいました。

結果、めちゃくちゃ勉強になったので、この興奮を早く文字にしたいと思って、急いでこの記事を書きました。

瀬戸社長がそれを明確に意識していたか、していないかは分かりませんが、ライザップ(RIZAP)急成長の裏には、セールスライティングで最も重要な原理・原則を実践することによって、もたらされていたのです。

目次

ライザップ(RIZAP)が急成長した秘密とは?

結論から言うと、ライザップ(RIZAP)が急成長した大きな要因は、約束(コミットメント)にあります。

瀬戸社長の「人は変われる」という揺るぎない信念のもと、ライザップ(RIZAP)はフィットネス、ダイエット業界ではありえないような約束(コミットメント)をしたのです。

それは「失敗したら全額返金保証」するという約束(コミットメント)です。

そして、その代わりに、2ヶ月で35万円という高額な料金を設定し、「一人一人が完全個室」、「パーソナルトレーニング」の提供を約束しました。

つまり、ライザップ(RIZAP)は、従来のフィットネス・ジムが提供しているような「運動スペース」や「設備」を売る代わりに「あなたは変われる」という約束(コミットメント)を売ったのです。

このライザップ(RIZAP)のやり方は昔、ドミノ・ピザを急成長させた「熱々のピザを30分以内にお届けします。それができなければ全額返金します」という約束を彷彿とさせるものです。

ライザップ(RIZAP)はドミノ・ピザの約束と同じように、市場においてまだ満たされていない欲求である「ジムに通ってもいつも挫折してしまう・・・。変わりたいけど、変われない」という気持ちに、他がやっていないような大胆な約束をすることで、火をつけたのです。

セールスライティングの基本原則であるPPCの法則とは?

セールスライティングの基本に「PPCの法則」というものがあります。

「PPCの法則」とは、

  • Promise(約束)
  • Prove(証明する)
  • Commitment(やり切らせる)

の頭文字を取ったもので、この3つを明確にすることで、反応率の高いセールスレターが書けるようになるというものです。

これをライザップ(RIZAP)に当てはめると、こうなります。

  • Promise(約束)・・・失敗したら全額返金
  • Prove(証明する)・・・ライザップのCMの成功事例
  • Commitment(やり切らせる)・・・「一人一人が完全個室」「パーソナルトレーナー」

そして、その対価として、2ヶ月で35万円という高額な費用を請求するというシンプルなビジネスモデルです。

ライザップ(RIZAP)も最初は何もなかった

今でこそ、ライザップ(RIZAP)は大成功した企業となっていますが、最初は何もなかったといいます。

RIZAP1号店はチラシ配りから始めて、そのチラシに乗せたBefore/Afterの写真は全員社員だったというから驚きです。

セルフイメージ=「自分のビジネスが本当に提供している価値」が企業成長の源泉

ライザップ(RIZAP)が成功することができた要因は、「市場=問題・悩みの塊」の満たされていない欲求を発見し、それに対して「とても抵抗できないような約束=失敗したら全額返金」をして、「本気で人が変われるようなサービス=企業理念」を提供してきたことにあります。

そして、ライザップ(RIZAP)がそれを実践できたのは、最初から人、物、金、実績などがあったからではなく、「人は変われる」という瀬戸健氏の揺るぎない信念があったからなのです。

また、ライザップ(RIZAP)の事例は、セールスライティングを超えて、ダイレクトレスポンスマーケティングの事例としても、とても勉強になるものでした。

それは、ライザップ(RIZAP)は「人を本気にさせて、変えるビジネス」をしているというセルフイメージ=「自分のビジネスが本当に提供している価値」を明確に打ち出しているということにあります。

つまり、ライザップ(RIZAP)は他のフィットネス・ジムのように、単に「場所」と「運動設備」を提供しているのではないのです。

だからこそ、ライザップ(RIZAP)は競合ひしめくフィットネス市場で大成功することができ、その後、ゴルフ、英語の市場へと参入していったのです。

よく「高級車は移動手段を売っているのではなく、社会的ステータスを売っているんだ」という言葉があるように、「自分のビジネスは本当は何を提供しているのか?」「人々にどんな感情を提供しているのか?」を考え抜くことで、ビジネスは大きく変わるのです。

「自分のビジネスは本当は、どんな価値を提供しているのか?」を徹底的に考えて、それを市場に対して明確に伝えることで、市場にいる人々から見て、全く違う約束(コミットメント)をしている企業として、認識されていくのです。

まとめ

ビジネスにおいて、約束を守ることは重要ですよね?

僕たちは約束を守ることによって、何らかの価値を相手に提供し、その対価として報酬をもらっています。

そうであるならば、相手の悩みを一気に吹き飛ばし、相手の願望を一気に叶えるような思い切った約束をしてみてはどうでしょうか?

当然、約束をした側はリスクを負うことになりますが、相手はそんな本気のあなたの姿を見てはじめて、自分の財布を開き、なけなしのお金をあなたに払うというコミットメントをしてくれるのです。

ただ、くれぐれも注意したいのが、ライザップ(RIZAP)が行ったことは、小手先のテクニックなんかではないということです。

ライザップ(RIZAP)戦略の最大の強みは、瀬戸社長の信念を軸にして、ビジネス全体に一貫させなければならない約束にあるので、社員全員にも当然、徹底・浸透させる必要があります。

ただ、単に「全額返金保証をしたら儲かる」と考えて、それを体現できなければ逆に、大怪我をすることになってしまうでしょう。

ぜひ、小手先ではない「自分のビジネスが提供している本当の価値」を突き止めて、自分の信念・理念に基づいて、「もっと思い切った約束ができないか?」を考え抜いていきましょう。

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